ひとりジョニデ祭り中、この名作をレビューしてないと気付き再鑑賞...のつもりがまるで記憶がなくてほぼ初鑑賞。
アイオワ州の田舎町、若者にはなんの楽しみもない場所で、食料品店で働くギルバート・グレイプは希望や夢さえ持つ余裕のないまま家族を支えて生きていた。
父親が首を吊り、母親は過食症で鯨のようになって動けない。
兄は家を出て、姉は家事を担っている。高校生の妹もいる。
しかし、一番の心配ごとは三男のアーニー。
医者からは10歳まで生きられないと言われていた知的障がい者だった。あと数日で18歳の誕生日を迎えるが、目を離せば高い木に登り、とうとう給水塔に登って警察のお世話に...
そんな慌ただしい日々の中、ギルバートは人妻の浮気相手にされたりも...しかし何故自分なのか?を訪ねたら「貴方は絶対にこの町から出ていかないもの」と言われる始末。
そんなある日、自由で快活な旅人ベッキーがトレーラーでやってくる。車の故障が直る間の触れ合い、ベッキーへの想い、外の世界への憧れ。
父親が建てた家を直しながら何とか住んでいた矢先に、太り過ぎても皆んなが好きだった母が亡くなってしまう。誰も持ち上げられない。クレーン車が必要か?と悩むギルバート。そこで考えたのは...
驚きの結末でしたが、家族の再生のキッカケになり、更に絆が強まったグレイプ家なのでした。
当時29歳のジョニデは『シザーハンズ』など色々演じた後でもあり、自然な優しい若者が新鮮。
そして、この役柄と同じ18歳だったレオの演技に尽きます。
同じ年公開の『ボーイズ・ライフ』でも解るが天才子役。
走り方、目線、指先一つでも障がいを持っている少年そのもの。レオとジョニデが階段に並んで話すシーンは涙もの。レオは成り切り鼻水がタラーッと地面に落ちます。入り込み方凄まじい。
やはり90年代の作品は私のネック。
確かに良作なんだけど、今観るとどこか少し物足りなさがあって大感動まではいかなかった。