アキラナウェイ

レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカのアキラナウェイのレビュー・感想・評価

4.0
もう、とにかく!!
このヴィジュアルが、
大好きなんだがーー!!

フィンランドのアキ・カウリスマキ監督作を少しずつ開拓。またまた不思議Worldが炸裂している。

架空のバンド「レニングラード・カウボーイズ」が、故郷シベリアからアメリカに渡りメキシコまでを旅するロードムービー。

ブラックスーツに身を包み、その上からは毛皮のコート。めちゃんこ長いリーゼントにとんがり靴にサングラス。で、やっぱりアキ・カウリスマキ監督の描くキャラクター達は決まって無表情。醸し出すシュールな空気感が堪らない。

シベリアの片田舎で活動する時代錯誤のアマチュアバンド、"レニングラード・カウボーイズ"は成功を夢見て一路アメリカへ。屋外練習で凍りついたバンドメンバー1名を含む一行はNYに辿り着くが、評価は芳しくない。エージェントの従兄弟の結婚式で演奏して欲しいとのオファーを受けた彼らは、アメリカを横断し、メキシコを目指す—— 。

ストーリーなんてあってないようなもの。ポルカに始まり、カントリーやロカビリー、ロックンロール等アメリカ各地の影響を受ける彼らの演奏スタイルの変化も見所の1つ。

大人数での移動で車に入りきらないから、トランクにソファ乗っけて後ろに足を放り出して乗るのとか、爽快感も格別だろうなぁ〜!!

ひたすらにシュールを極めた78分。
これは好きィィィィ!!

追記:本作のバンドメンバーを演じているのは「スリーピー・スリーパーズ(Sleepy Sleepers)」というフィンランドの実在バンド。本作が話題になった事で「レニングラード・カウボーイズ」にバンド名を改名しているので、"架空の〜"と記したものの、今や実在のバンドです。