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ダークナイト ライジングのmanamiのレビュー・感想・評価

ダークナイト ライジング(2012年製作の映画)
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極私的クリストファーノーラン祭り継続中につき、こちらも久しぶりに再鑑賞。善も悪も魅力的なキャラクター達に酔いしれ、厨二心をくすぐる乗り物たちや要塞に興奮し、ドラマチックなアクションに胸を焦がし、シリアスかつ熱いストーリーに没頭する。
あまりにも多くの犠牲を出した悲劇的事件から8年、ブルースウェインは「子供部屋」ならぬ「豪邸おじさん」となり引きこもっていて、優秀な執事のアルフレッドはもちろん彼をひどく心配している。
前2作でも二人の絆は描かれてきたけど、今作ではさらに良いぃぃぃぃぃ。アルフレッドは「ブルース様」が生まれたときから献身的に支え続けていて、時には彼にとって耳の痛いような意見も率直に伝える。家族のようでもありつつ、そこにも主従の枠にも当てはまらない。唯一無二の関係が素敵だ。
そしてキャットウーマンことセリーナ、アンハサウェイ美しすぎん?彼女のシーンだけずっとVFXってわけじゃないよね?美貌、スタイルの異次元っぷりよ。長〜い御御足を活かしたアクションがかっこよくてうっとりしちゃうわ。それと地味にお気に入りなのは、「保護してやろうか」と交渉を持ちかけられたときに向ける、怒りや侮蔑を含んだ視線。色っぽいですな。
奈落の底に落とされた彼、拉致された彼ら、総力を結集して踏み込む彼ら、危機を食い止めようと試みる彼、それぞれの場所で高まる緊張感。暗い地下で進む黒く淀んだ計画、そんなものなど知るよしもない人々が澄んだ歌声に聴き入る独唱シーンは、展開が分かっていても鳥肌ものだわ。
市民と英雄は相反するものでも相容れないものでもなく、誰しもが英雄になれる。市民からヒーローへの通行がそれほど容易なのだとすれば、ヒーローから市民への橋も自由に渡れるのだろうか。それを願ってあげることができるなら、たとえみんなのヒーローにはなれなくても、その精神はしっかり育っているということなんだろう。

55(1764)
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