りょうすけ

シテール島への船出のりょうすけのレビュー・感想・評価

シテール島への船出(1983年製作の映画)
3.0
「シテール島への船出」

ようやく手を出したテオ・アンゲロプロス監督作品。TSUTAYAディスカスで数本借りられたのでここ1、2週間はアンゲロプロス作品を立て続けに鑑賞しようと思う。

自身が監督する映画のオーディションを行っている最中の映画監督が偶然見つけた花売りの老人。船着場のシーンからこの老人を自分の父親とした劇中劇が始まる。

長回し+台詞もかなり少ないという睡魔との戦いが必須の作品であり、実際私もウトウトしながら鑑賞してしまったが、画力の力強さに圧倒された。

140分弱の中で、この撮り方面白いなと思う様なシーンが何度もあり、一つ一つのシーンが拘り抜いて作られている。少しずつカメラが遠ざかっていく様な撮影の仕方も非常に面白い。

ラストシーンも美しく、強烈な印象を与えるが、やはり退屈であることは否めない。1回目で理解できなかったところを2回目では理解できるだろうし、2回観て初めて面白いと思える気もするが、上映時間も長いのでなかなか再鑑賞しようとは思えない。とりあえず、他の作品も映像に着目して観てみようと思う。
りょうすけ

りょうすけ