りょうすけ

荒鷲のりょうすけのネタバレレビュー・内容・結末

荒鷲(1925年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「荒鷲」

ロシア女帝の寵愛を断り、指名手配となった挙句、父親の仇を討つためにマスクを被り復讐の戦士になった兵士が復讐相手の娘と恋に落ちる物語。上映時間は短いながらも起承転結がしっかりしている物語だった。全然、話は違うんだけど、ふとラヴ・ディアスの「立ち去った女」を思い出したり….

なんで「The Black Eagle」の訳が「荒鷲」になるのかもわからなかったり、そもそも鷲は登場せず馬ばっかりが印象に残ったり、自分で原因を作っておきながら敵のボスが怯えすぎていたりとツッコミどころは多いが、ラストの展開には結構感動した。主人公の代わりに将軍になった男の先見の明というのか、女帝の命令に背いてでも正しいことをするという姿勢が、まさに将軍に相応しい態度だったよなぁ。

(ここからネタバレあり)
記録のためにラストのあらすじを書いておくと、女帝の命令で主人公は死刑になるが、直前になり女帝が中止を命じる。だが、銃声が聞こえ間に合わなかったと悲観する女帝。将軍は慰めるが、主人公と同じ顔で別の名前(敵のボスに潜入していた主人公がフランス人として使っていた名前)の人物のパスポートの許可を女帝に求める。将軍が機転を効かせたことに気づいた女帝は窓の外にいる主人公と敵のボスの娘に手を振って物語は終わる。

主人公が敵のボスに馬乗りになって首を絞めているかと思ったら実は首をマッサージしていたというくだりは流石に笑った。
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