金宮さん

街のあかりの金宮さんのレビュー・感想・評価

街のあかり(2006年製作の映画)
3.5
冒頭からトルストイたち文豪にケチをつける酔っぱらいたち。芥川や太宰の悪口を言っているサラリーマンを想像すると、愛すべきダメさがわかります。あぁこの感じがカウリスマキだ。

敗者三部作のラストですが、今回が圧倒的に負けてます。周囲になじめない様は『苦役列車』を、恋路にかまけて仕事をほっぽり出す姿は『愛がなんだ』を思い出しますね。

ユーモアは完全に消している代わりにしんどいレベルが高い。でも自分の善行が返ってくるラストは三部作共通です。

やはり救いがあるのは安心する。そして絶望も希望もドラマティックに描かないやり方に、そこはかとない優しさを感じるのです。

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スーパーの店員さんの名札に「イロナ」の記載が!しっかりファンサービスも忘れないところ、助かります。
金宮さん

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