閉塞的で割とおしまいな人間模様だけど、厭世観は感じずたまにチラ見えする優しさが人間を見捨てきれない斎藤耕一の良さか。盲目の少女のピュアさが人らしくいることを繋ぎ止める。ラストは予想通りだけど、新しい…
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女(江波さん)と男(織田さん)は東京から荒波が打ち寄せる過疎の村へ。
この男がとことん自己中なクズ野郎。しかし村で出会った盲目の少女に恋をする…
心の拠り所をみつけ村に残る男と、男を失い哀愁に満ち…
こ、これは…とんでもATGやんか…
「はなれ瞽女おりん」級に俺の心に突き刺さったわ。
青森の漁村の閉鎖感、寒さが伝わってくる。
海が荒い。荒いんだよ。
じょんがら節の三味線が荒く繊細に響いてくる。
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ATG映画はいい。
斎藤耕一監督はいい。
何もない津軽に退屈していた男だが、結果的に津軽に故郷を見出し、シジミ漁をしてそこに根を下ろす決心をする。
それは盲目の少女を愛し、彼女の心の中に自分の居場…
聴覚に訴えかけてくる映画だった。吹きすさぶ風の音や海鳴り、三味線。どこまでも剥き出しの荒々しさがある。
行き着くところまで行き着いたような地の果てにも人間の業が巡る。日本海を眼前に廃墟のような掘立て…