のんchan

アデルの恋の物語ののんchanのレビュー・感想・評価

アデルの恋の物語(1975年製作の映画)
4.0
トリュフォーが描いた古典伝記恋愛映画❗️これが実話とは🫢
フランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーの次女アデルの狂気的な恋の情念を描いている。

イザベル・アジャーニ(当時18歳)の美しさたるや眼福至極✨
トリュフォーがこの作品を6年間温めていた時、たまたまTVでアジャーニを見つけ、彼女のために脚本を書き上げたらしい。
物語の始まりのアデルは33歳だったのだが、演技を観たら年齢など無意味と思ってしまう。
情念のあまりに狂気に陥っていく演技が素晴らしい👏


1863年、アメリカ南北戦争の激しさが増す中、ノバスコシア州(カナダ)の小さな港に降り立つアデル・ユーゴー。その理由はかつて1度だけ愛し合った英国の士官アルバート・ピンソン中尉を追って来たのだった。
慎ましい下宿生活をしながら、来る日も来る日も恋文を書き続ける。しかし、ピンソンは女好きで、アデルは遊んだ中の1人でしかなく返事は一切届かない。
英領ガーンジー島にいる両親へはピンソンと良い関係で近く結婚する、そして結婚したと新聞の記事まで載せる有様。その都度に嘘の知らせを送り続け、生活費の無心をして大金を送ってもらって暮らしていたのだった。
その思いは一向に届かず精神的疲労が重なっていく...
土地のある夫人の好意でフランスへ帰国し、18年間亡命していた父親と再会する。
気が狂うまでの恋心。もはや、ピンソンなどどうでも良い、自分の感情は抑えられないため、父親が精神病院へ。アデルはその病院で40年間を過ごし日記を書き続けた。そして85歳でひっそりと亡くなった。


ラストには本物のヴィクトル・ユーゴーの葬儀のニュース映像が挟み込まれている。フランス中が深い悲しみに沈み、200万人のパリ市民が棺の後を参列して名残り惜しんだ。




《茶飲み話》
イザベル・アジャーニは私生活も恋多き女性だが、1995年にダニエル・デイ=ルイスとの間に男児を出産していたのは知らなかった😮
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