萌える闘魂

たくましき男たちの萌える闘魂のレビュー・感想・評価

たくましき男たち(1955年製作の映画)
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所謂、『赤い河』同様キャトルドライブ物のこれも代表作の一遍。名高い制作費250万ドルのサイレント映画超大作『バグダッドの盗賊』の老巨匠のウオルシュ監督最晩年に当たる西部劇大作。数千の牛や馬のスタンピート、山岳移動、川渡りは殆どドキュメンタリータッチで後半に展開される激しいバトルもとてもこれが晩年の作品とは思えないようなダイナミズムと生々しさで大がかりに表現されている。ゲーブル、ライアン、ラッセルのハリウッド映画に大きな足跡を残した役者陣がいれば回り舞台の様に物語は不断に展開していくと信じるウオルシュ監督の嗅覚が冗長になりがちなお話にあって適度な映画的緊張感を漲らせている。最後は落語的「オチ」もあってまさに名人芸であった。