『自転車泥棒』『ひまわり』のヴィットリオ・デ・シーカ監督の出世作。
心が抉られる作品だった。何より鳥肌級の子役の演技に気持ちを根こそぎ持って行かれた。
毒親と言って退けるにはあまりにも無自覚で、利己的な母親に怒りを通り越して呆れてしまう。美人で虫も殺さない優しさオーラを出しつつ、やってる事は身勝手極まりない。ある意味 最もタチの悪いタイプかも?
いたいけな子供の演技とは思えない。
父親と交互にアッブの表情を捉えたあのシーンも、夜中に彷徨う姿も、何よりクライマックスは辛さにいたたまれなくなりつつ、やはり子役の演技にも圧倒されつつ、気持ちが定まらない感じ。
先に挙げた2作に『ウンベルトD』を加えて、私の中で心を揺さぶり名人監督に認定!