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ルナシーのたむたむのレビュー・感想・評価

ルナシー(2005年製作の映画)
3.6
チェコの鬼才ヤン・シュヴァンクマイエル監督による、エドガー・アラン・ポーやマルキ・ド・サドから着想を得た変態哲学的ホラー。

とある精神病院を舞台に、真の自由と抑圧の相克のなか、母親を亡くしてから悪夢にうなされる主人公ジャンが体験する、狂気的で不条理な出来事を、実写とアニメを融合したグロテスク描写で描く。

動き回る生肉と舌が頭から離れませんw
あと、タールまみれの鳥人間ね(笑)
今まで観たヤン監督の長編作品のなかでも、かなりのエログロ+カオスな部類だと思いますが、でもこれホラーなのかな…?っいうのが率直な印象。
ミステリチックに展開していくものの、スリラー要素は皆無だし、アンチクライスト的な儀式が序盤で描かれていたりと、どちらかといえばブラックコメディ寄りかなと感じました。

ストーリーは割とシッカリしているけど、いかんせん頻繁にカットインされる生肉たちのシュールな画力で、集中が途切れてしまう感はある(笑)
毎回同じ軽快なBGMで統一されているから、ウトウトしていたとしても、そのBGMでハッと目が覚めるというアラーム的な役割を成してましたw

オチとラストの着地は意外なので、ドンデン返しっちゃあドンデン返しかも知れません。

公爵の笑い方クセがあって癪に触る!

でもやっぱり好きなんですけど( ≖͈́ ·̫̮ ≖͈̀ )
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