カネコ

探偵物語のカネコのレビュー・感想・評価

探偵物語(1983年製作の映画)
3.4
ドラマの探偵物語が大好きだけどこれは別物だという事で。
だからタイトルバックの探偵の偵の字のフォントが違うのかな。

松田優作は工藤ちゃんではなく辻山さん。ナンシーも竹田かほりも出てこない。
主人公は薬師丸ひろ子演じるお金持ちの女子大生直美。日焼け肌に白パールピンクリップのサーファーメイク可愛い🏄

辻山さんは風采の上がらない探偵だけど演じているのが松田優作だから無理がある。
野暮ったい茶色のスーツ着ていても隠しきれないスタイルの良さ。

ストーリーは1週間後にアメリカへ旅立つ直美と直美のボディガードをする事になった私立探偵辻山のサスペンスドタバタラブコメディ。
辻山の元妻に殺人容疑がかけられ警察とヤクザに追われる身になる。真犯人を探す為に辻山と直美というかほぼ直美が奔走する。

昭和の街並みが良。懐かしい田園調布の駅前。汚い湘南の海。先輩もっと綺麗な海に連れてってくれ。
ネックレス買ってくれるくだりは真犯人のフラグでもあるけどひろ子にでんでん虫って言わせたかっただけじゃない?🐌

鏡越しのカットが印象的だった。ナイトクラブの楽屋裏でバニーガールと店長が揉めるやり取りとか。
盗聴中の優作とひろ子の姿が業者の運搬中の鏡に写る演出。
ラブホの回転ベッドにひろ子と優作が横になり天井の鏡を見ながら話すシーン。
てか回転ベッド!昭和感がすごい。

赤いヒールと口紅で夜の街に行くひろ子は
セーラー服と機関銃を彷彿とさせた。

竹本ピアノもとい財津一郎が指詰めるシーンはピアノ弾けなくなっちゃう!と思ってしまって竹本ピアノの呪縛から逃れられない恐怖を感じた。

この作品もセーラー服〜みたいな長回しが多かったけどカットを割らない、顔のアップが無い演技って好きだな。
最後の空港での長回し。キスシーンも良かったけどその後エンディング終わるまで去っていったひろ子を見続ける優作が良かった。
優作で言えば最初はひろ子に敬語だったのに少しずつタメ口が増えていくのと、チャラい先輩が同棲してるのを知っててひろ子に言わないでいてあげる所とか素敵だった。

岸田今日子がヤクザに捕まってるシーン観たかったな。
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