『こわれゆく女』 (1974)
🇺🇸USA 145分 カラー
🗽アメリカ、インディーズ映画の父、と称される、ジョン・カサヴェテス監督作品
ある女の孤独を突き詰める、この映画も実験的
●ストーリー
市土木工事の現場監督を務める、ニック(ピーター・フォーク)には、アラサー美人妻メイベル(ジーナ・ローランズ👱♀️✨)と、幼い三人の子供がいる
メイベルは、忙しい日々の家事に疲れているのか、情緒不安定である
ニックにデートの約束をすっぽかされた、メイベルは夜の街を彷徨い、行きずりの男(ジョン・カサヴェテス)と一夜を共にしてしまう、その事は逆にメイベルの神経を苛む
夫と子供を愛しつつも、家事、育児、パーティなどのルーティンワークに疲れ果てたた、メイベルは、混乱の末に精神病院に入院する と言った暗い内容
●レビュー
因みに、実生活において、ジョン・カサヴェテスと、ジーナ・ローランズは夫婦である
オイラ🐱、ジョン・カサヴェテス監督作品は、『グロリア』(1980)以来の2作品目の鑑賞
『グロリア』は子連れ女刑事(ジーナ・ローランズ)がクール🆒に活躍する、妙に好きな映画だったが、この『こわれゆく女』のジーナ・ローランズも最高⤴️
アラサーのこの彼女は、ミニスカートを履いており、やはり美脚であるし、姉御肌で優しげであるので、終始アップで映っていても、全く飽きない
更に、徐々に、精神をきたして行く様子を繊細に演技をしているので、目が釘付けに、
ある意味、これは、彼女に惚れきったジョン・カサヴェテスの探究の視線を、追認していく体験なのかも知れない、凄い実験性やん🐱
さて、ひとつのポイントとしては、神経を病んでいく、こわれゆく女メイベルの病名が明記されない事
彼女は忘れっぽく成っており、また頭痛がするとの事であるが、今日の常識から考えると、鬱病、早発性痴ほう症、或いは脳の腫瘍などが疑われると思うのだが、オイラ当然医者👨⚕️じゃないし、ネコ🐱だし、診断は出来ないよ~
CTやMRなどは、発明されていない時代ではある
しかし、メイベルの治療として、脳に電気ショックを施したとのセリフがあって、70年代の精神医学って遅れていたんだ~ってショックを受けた
メイベルを理解するために、観察していると、育児にさえ嫌気がさしているみたいなので、家族の善き母親として、役割を果たす事、仮面(ペルソナ)🎭を付ける事すら嫌がっているみたいだよなぁ
この辺りまで、演じ切るジーナ・ローランズは、凄い
それと同時に、やたら家🏠に客を招く、イタリア移民らしき夫のニック、ピーター・フォークは、嫁への観察力が甘いよ、イライラする
オレのイラつきの原因としては
まずニックの、鬱病らしき相手に対する不理解、現代では、鬱病患者は励ましては逆効果というのが、今では常識という点
次に、ピーター・フォークの演技が、ジーナ・ローランズの次元にまでは達していない事、への苛立ちかな~
まぁ、ピーター・フォークは、有名なドラマ『刑事コロンボ』(1968~)のコロンボであるので、最愛の「うちのカミさん」の様子を伺え無いのは、最低だと、マジ思ったなぁ
ラストシーンの終結も甘いと思ったけれど、
この映画📽️の女性の苛立ちを、もっとシビアにしたのが、シャンタル・アケルマンの『~ジャンヌ・ディエルマン』(1975)じゃん(⬅️韻を踏んでおります🐱🎵)と思い立ったので、映画史のパズル🧩を埋めるのは、楽しい作業じゃん😽
ジョン・カサヴェテス、まだまだ、追いかけよう🏃~
KBCシネマ🎦 (聖地枠)
シネマ1
2024ー16ー11