ハンスウ

ローラーガールズ・ダイアリーのハンスウのレビュー・感想・評価

3.8
ローラーゲームっていう、わたしもなんかの映像で見たことあるくらいでよく知らないけどコースをグルグル回る競技があるんですよね。そのローラーゲームに目覚めた女子の青春と成長の物語です。ローラーゲームって何人かのチームでやりますけどそのメンバーの1人にドリュー・バリモアーが混じって普通に脇役を演じてるんですよ。特別出演かなと思ったら監督とプロデュースもやっているということでした。意外と多才ですねぇ。というと失礼かな。

女性メンバーが集まってワイワイガヤガヤとやりながら雰囲気作ったり、女子同士のにらみ合いや対立、親友同士のケンカを描いたりするのはお手のもでしたね。見ていて楽しくなります。アメリカ映画で小さい町が舞台となると大抵、どうやって町を出ていくかっていう話をしますよね。それだけに、ストレスを抱えてる人達も多いんでしょうか。それが理由かどうかはわからないけど、ローラーゲームの試合シーンではまるでうっぷんを晴らすかのように激しくぶつかり合って盛り上がります。それがアメリカの小さい町を描くのにうまくマッチしていると思いました。

主演は現在のエリオット・ペイジ。ちょっと前のアカデミー賞授賞式ではメンズのスーツを着て、すっかりイケメン姿でプレゼンターを勤めてましたが、そんな彼の女子時代ですね。本作の前に良作の「ジュノ」に出演し、この後にノーランの大作にも出演してた売れっ子ですね。本作では家族と親友とチームメイトと恋のお相手との絡みがあって、相手によって態度や話し方を変えて演じ分けなきゃいけないという非常に忙しい役を的確にこなしていてお見事だったと思います。

あとは久々にジュリエット・ルイスが見れたのが拾いものだったかな。90年代によく見掛けた人だったけど現在でもちゃんと活躍してたんですね。それから「2番目のキス」でドリューと共演してたジミー・ファロンがゲームの実況アナウンス役でチョイ役で出てましたね。ドリューに呼ばれたのかな。最近ではテレビ番組でキース・リチャーズの演奏でストーンズの曲を歌ったりしてて大物タレントっぷりを発揮してました。

映画は100点満点ではないけど雰囲気が良かったですね。あの町に住む家族やバスに乗る年寄りや騒ぐ若者達。この作品の世界観がとても好きでした。
ハンスウ

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