王冠と崑敏

オーメンの王冠と崑敏のネタバレレビュー・内容・結末

オーメン(1976年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

オーメン:ザ・ファースト鑑賞前に。

「奴は母親も、お腹の子も殺す。奴は悪魔の子だ。イスラエルの古都メギドに行ってブーゲンハーゲンに会いなさい。」

過去に一度鑑賞済みで、ずっと再観たかったオリジナル。2017年にリメイク版を観たけれど、ノスタルジー補正もあってか、やはりコチラが好み。

実は、エクソシストもサスペリアもゾンビ=ドーンオブザデッド(ザック・スナイダー監督&ジェームズ・ガン脚本のリメイク版は大好きな作品ですが)もホラー好きな割にきちんと観たこと無くて、なのであくまで想像だけれど、映像部分の怖さでは他の金字塔的作品にやや劣るのかも知れんのだが、それを補って余りある「音楽」が冒頭から怖過ぎる効果を生んでいると思う。

乳母の自殺、警告をしてくれたブレナン神父の“事故”死、カメラマンの撮った写真にはその『予兆』が映っていた。タイトルのオーメンとは予兆の意。そのカメラマンも…彼が自撮りをしていたら予兆が写っていたのだろうか?

徐々に不安定になっていくソーン大使夫人キャシー。母親としてダミアンの一番近くにいた彼女は謂れの無い恐怖を感じていたんだと思う。

ソーン大使がもう少し早く「決断」出来ていたらと思うと悔やまれるが、親子の愛情に付け込むという戦略なのだろうな。それが悪魔や守護者達の。

撮影中に数々の奇怪な現象にキャスト、スタッフが見舞われているらしいのだが、ダミアンの守護者として出てくる犬「ロットワイラー」が、突然凶暴化して誰にも抑えられなくなったと云うエピソードにゾッとした。まあ、最も怖いのはダミアンの守護者・新乳母のベイロック夫人だが😱

ラストカットのダミアンの笑顔は実はNGシーン(笑わない様に監督が指示)だそうだが、単なる子供の笑顔が「やりきった」とほくそ笑んでいる様に見えて来てしまうのが恐ろしい。~そして、悪魔の子は、育ての親ソーン大使の友人だったアメリカ合衆国大統領に引き取られることになるバットエンディング…

しかし、グレゴリー・ペックもこんな形で、「ローマ」に戻る事になるとは夢にも思わなかったろうな。

“知恵はここにあり。心ある者は獣の数字を数えよ。数字は人の数字にて666なり”
-ヨハネの黙示録:13章18節
王冠と崑敏

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