Tully

ショコラのTullyのレビュー・感想・評価

ショコラ(2000年製作の映画)
5.0
新しい街。季節の風と共に、そこにはそこの決まりがある。「宗教を称え断食の時期にチョコレートの店ができたら?」 町で一番偉い伯爵は、当然その主を敵視し始める。誰もが行く決まりのある教会に彼女らは行かない。町中のみんなはそんな彼女らを偏見し、仲間外れにしていった。これも当然だ。宗教を一番に重んじる町で、彼女らは法に背いてるのだから。でも自由気ままに、そう生きているわけじゃない。「チョコレート」 そこには彼女の深い理由がある。誰にも理解されずに次から次へと町を変える彼女ら、今回もこの町を出ようと考えた。だけどこの町だからこそ、彼女の作るチョコレートで変えれる、伝えれるものがあった。人々が生きていく中で一番大切なことは、神を称え祈り続けることじゃない。何かの固定概念に執着し、新しいものから目を背く。そんなことが大切なのではないんだ。自分から何かを始め、自分から何かを見出だす。何をどう消すのではなく何をどう受け入れてくか、それが一番大切なことなのだ。誰もが生きてく中での。それを彼女が町の民に教えた。そのチョコレートを通して。人生はチョコレートのように、甘味の中に苦味があるものだ。でも苦味があるからこそ甘さを引き出すことができる。この作品を観ていると本当に人生観が変わります。今の自分に、今の世界に一体何が必要なのか。伝わり方は人それぞれだけど自分には胸に来るものがありました。甘くほろ苦い、そんな作品でした。
Tully

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