純粋すぎる少年の目から観た戦争。10代という多感な時期に戦争を経験したことは、一生付いて回るのだろう。戦争一色であった時代に、そこから距離を取った父親は賢い。一番偉いのは、そんな夫を理解し支えた妻だ…
>>続きを読むオーディションで選ばれ、今作品がデビュー作となる石濱朗少年の、聡明で意思の強そうな瞳が美しい。
純粋で、母を想う気持ちのあまり、父を憎む少年を真っ直ぐに演じている。
戦時中であっても、この一郎のよ…
底抜けに健全なニッポンの家族の図と合唱とで頭おかしくなりそうになりながら観ていたけど、疎開先に行き敗戦色濃くなってくと浮き出てくるレッテル貼られる学者の多くを語らない父と軍国主義に染まるその他の村の…
>>続きを読むリベラルと軍国主義と東京と疎開先とで何を信じたら良いか分からない少年期。ただでさえ戦時中で多感な年には理解に余るわな。果報は寝て待て状態でちょっと投げっぱなしな感もある笠智衆が『早く大人になって欲し…
>>続きを読む全ての関係性がとろっとろに煮詰められていて、愛を通り越して気持ち悪さすら感じた。
1951年にこれを作って、何が言いたかったのか分からないなと。
まぁでも、大人の政治が子供の世界にも流れ込んで来…
戦時下、都会人の疎開話。
信州諏訪の田舎を舞台にして、軍国主義に染まりつつある少年と反戦的な両親のすれ違いや苦悩を描いた作品。
周囲と家庭の矛盾に揺れ動く少年の心情機微がとても繊細に表現されている。…
国家の名のもとに私刑を行う同級生、疎開に小言を言い続ける村民。人間関係も問題もたくさん写るが決して絡まることはない。家父長制的な主従への疑問は出ても、知識人としての父への尊敬の中に消えてしまう。こ…
>>続きを読む疎開先の田舎で軍事教育の洗礼と同調圧力の空気に取り込まれ、己の中に歪んだナショナリズムとtoxic masculinityが形成されていく純朴な少年の悲劇。戦争が終わって過ちに気付いた少年たちに笠智…
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