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にがい米のleylaのレビュー・感想・評価

にがい米(1948年製作の映画)
4.1
シルヴァーナ・マンガーノの初主演作ということで鑑賞。パゾリーニやヴィスコンティ作品での高貴でクールな役にも圧倒されましたが、今作のシルヴァーナ・マンガーノはとにかく可愛いくて、太ももムチムチの肉体美で、ダンスも脇毛も披露してます。当時18歳というのが驚き!ここから一躍スターになったのも納得です。

戦後の貧しいイタリア。当時の田植えの労働風景を捉えたネオレアリズモな作風に、恋愛やクライムを加えた大胆な演出。悲惨な状況なのにジメジメせず、イタリア女性のたくましさと美しさに圧倒されました。70年以上前とは思えないイキイキとした描写が魅力。

列車に乗り込むシーンや女性たちの田植え風景、激しい雨の水田など、見応えのあるダイナミックなショットが多々。撮影監督はフェリーニやロッセリーニ作品でお馴染みのオテッロ・マルテッリ。

スカートをたくし上げ、太もも丸出しで田植えをするイタリア女性のたくましさや、雇用者vs.非正規雇用者たちの歌のバトルがパワフルで楽しい。

物語のメインになるのは、シルヴァーナ・マンガーノ×相反するルックスのドリス・ダウリングの女性同士の争い。男性2人も絡むのだけど、彼女たちによって完全に霞んでしまってます。
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