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彼岸花のRKのレビュー・感想・評価

彼岸花(1958年製作の映画)
4.3
感情表現を排した、
まるで漱石の文章のような映画。
詩吟の意味、子に背かれた(と思っていた)、男たちの心…
全く異なる世界で生きていた男たちだからこそ、今の時代では想像を絶するような価値転倒が必要になる。それを促してくれるのは、やはり親子愛なのか。

僕は板挟みにいたお母さんに感情移入していた。自分はお見合い結婚させられた人なのに、娘を同化させることなく、あくまで利他的に幸せを願っている。「私のことはいいの」という姿勢が泣けた。最後の電話のところが泣けた。
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