フランティックのねねのレビュー・感想・評価

大昔にテレビで鑑賞したのをふと思い出すなど。ポランスキーの描くパリは、一般的なロマンチックな美しい街というイメージとは程遠い。住んでた身として解る。ごみ収集の作業の様子とか、環状道路から見た変哲無い鉄筋コンクリートビルの景色とか。光も色調ももっさり。そして何より雰囲気が不穏。今この日常の一つ壁を隔てた向こうには、説明しようの無い恐ろしい世界があるという感覚。そこに善良で健康的なアメリカ人の観光者としてのハリソン・フォードを置くのがミソ。又見てみたいです。