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ジョーンについてのねねのレビュー・感想・評価

ジョーンについて(2022年製作の映画)
4.0
名古屋アリアンスフランセーズの無料上映会で観てきました。普段はフランス語の授業をやってる大教室で普通の椅子に座ってパソコンからプロジェクターに出力といった形ですが、まあ満足。観客は私含めて日本人がたった3人で日本語字幕付き。宣伝不足ですかねえ。つい最近までアマプラに上がってたという事もあるのでしょうね。東京ならもっと人が集まったのでしょうか。語学学校でこの映画を上映するのは意味があって、劇中で色んな国籍の人たちがフランス語で話しているというからだと説明がありました。確かにアイルランド人、ドイツ人、はたまた日本人までが仏語で話す(でも実際は三分の一は英語のセリフでした。ユペールの英語のなんと流暢な事!)そういう切り口もあるのだなとは思うものの、映画自体は物語が進むにつれ、ますます何が現実かわからなくなって、もしかして凄いホラーの世界に迷い込んだのか?と思えるような構造。そして真っ赤な口紅とマニキュアで決めたユペール。独特のハンドル使いで車を運転しながら話すセリフ等々まさにユペールのための映画です。ちなみに最初に出て来るユペールの若い時とその恋人は2人とも年取ってからの役と全然似ていませんが何か意味があるのでしょうか?日本にいながら、フランス映画ならではの感覚を揺すぶられる濃いひとときを過ごさせていただきました。あと何よりもユペールの息子役(成人)を演じた役者さんは私のイチ推し。「落下の解剖学」にて不自然にイケメンな弁護士役の人です。上手い役者さんですねえ。はい。
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