新年あけましておめでとうございます 。
今年もよろしくお願い致します🙇♂️
新年の映画始めは名作からにしようと思い、最近はメンタル病みぎみだったので心穏やかにそして希望が沸いてくる様にと本作をチョイス。
シチリアの石造りと青空のコントラスが映える抜群のロケーション。
個人的にニーノ・ロータと並ぶイタリア映画音楽の至宝と思うエンニオ・モリコーネの時に静謐に時に抒情的に作品に寄り添う流れるだけで涙腺が緩む反則級のスコア。
そして人生の示唆に富む様々な一切の過不足のない台詞と登場人物一人一人が魅力的で丁寧な人物描写、それらがラストに向けて全て集約されていくシナリオの素晴らしさ、この作品を初めてみたのは20代の頃、時を経て中年になりだいぶ印象が変わっていました。
「ノスタルジーに惑わされるな」
「自分のすることを愛せ」
「お前の生活はあっち、この村にあるのはまぼろしだけ」
「これからも恋はいくつも生まれるだろうがトトの将来は1つだ」
「過去だけよ、昨夜のこともただの夢よ」
何か事を成したい未来へ進む若者にとってノスタルジーは甘えでありまだ早く、事を成した、あるいは事の成否に関わらず、今の現実を得た代償として失った事を振り返り始めた中年にとっては、いや、あの場所には確かに友情、恋愛、映画への情熱の全てが詰まったパラダイスがあったのだよ、いつでもノスタルジーの扉を開けて戻っておいでとアルフレードが語りかけている様に今の自分は感じました。
ノスタルジーが毒にも薬にもなり得るという二律背反ぎりぎりのラインを同じ主人公の時の経過や置かれた状況で奇跡の様に成立させた大傑作。
改めて見返して見ると震えがくるほど良い映画ですね、山ほど語りたいのですが陳腐になりそうなのでここら辺で止めときます。
これはオールタイム・ベスト入りです。
年始から大変なニュースが続きますが被災された方々には何卒御安全に、また映画などが笑顔の一助になる事を心から願っております。