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ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版のyuzameのレビュー・感想・評価

3.0
本当に美しい少女達だった。
光り輝いてた。
伝説的な作品てのも納得。

謎多き作品とされてるぐらいだから
答えらしきものが分からなくても
別に良いと思うので、
そこは特に考えない。

19世紀末に生まれた女性が、
70歳を過ぎて書いた作品がこれ
というのがとても興味深い。
自分の娘時代と年代的には重なる
時代設定。

作品を書いた1950年代後半には
毎日コルセットをつける少女など
いなかったと思う。
馬車も走ってないだろう。
劇中のセリフ
「何をしてるのか分からない人たち」も
少なくなっていたと思う。
「女性だけで森に入るのは禁止」
「恥ずかしくて口にできない」
なんて言うセリフもあった。

60年近い時が流れて、
暮らしも価値観も大きく変わって
様々な経験も経た女性が書いた物語。
幻想的で、でも生々しさもある。

何でもかんでも口にして良いとは
されていなかった少女達に
謎が多いのは、至極当然のこと。

抜群に美しいけど利発そうなミランダ。
男性よりも知識が多く、
見るからに聡明な先生。
彼女達が戻って来なかったのには
テルマ&ルイーズと似たものを感じた。
戻ってもねぇ。。って言う。

校長先生、可哀想だったな。
意地悪だけどそこまで悪い人じゃない。

セーラは可哀想だったな。

映像化した事で、少女達の輝く美しさと
オーストラリアの野蛮な自然の
コントラストが
ビジュアルで伝わるから
映像向きの原作だったんじゃないかな。
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