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さよなら ほやマンのyuzameのレビュー・感想・評価

さよなら ほやマン(2023年製作の映画)
3.0
おもしろかった。グッときた。
朝ドラの六郎君を目当てで見に行ったけど
お兄ちゃんとミハルさん、凄く良かった。

アフロさん、
あんなにもでんぐり返しが
バッチリ似合う成年男子も
そうは居ないと思う。
呉城さんも、今までどこにいたの
こんなに素敵な俳優さん!と
びっくりした。

個人的に1番好きなキャラクターは
ハルコさん。
誰かのお母さんや隣のおばさん、
とかく物語の添え物とされがちな
中年女性。
当たり前だけど、
彼女にも憧れがあって夢があって
なりたい自分があったという描かれ方に
グッときた。
そして更に、弱さや後悔もあって
別にそれを乗り越えた訳じゃなく、
現在進行形だよって言うのも。

しなやかで可愛らしくて賢い女性だった。

クライマックス、
海に向かって叫ぶアキラ。
もの凄くツラい、
受け止め切れない程の体験をしたのに、
それが自分だけではないし、
もっとツラい人もいるとか考えると、
それを発することができずに
ずっと溜め込んでたんだろうなと思った。
周りが無音になったり、
アニメーションと組み合わせたりという
ちょっと飛躍した演出が
ぴったりマッチしてて
凄く自然に入ってきたし、
彼の切実さが
とっても良く伝わってきた。

夜明けに起き上がるアキラを見て
大昔に見た
お引っ越しのレンコを思い出した。


誰の人生にも、深刻さの違いはあれど
「しょうがない」は必ずある。
それにどう対峙するか。
人それぞれだし、
同じ人だとしてもタイミングが違えば
選択する答えは違ってくると思う。

他の人の人生に関わるのは、
凄く怖いなと思う反面、
羨ましいなとも思った。

あと、なんだかビーチサンダルが
凄く良かった。
島っぽいし、ペタペタいう音も良いし、
大人になってない感が出てるというか。
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