まぬままおま

夢見びとのまぬままおまのレビュー・感想・評価

夢見びと(2021年製作の映画)
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邦画のミュージカル映画!!!
そしてまさかの主人公・マサがメインの楽曲が存在しない!!!
インディーズ映画ならではの尖りぐあい!!!

でも歌唱・ダンスパートはさすがなんです。ミュージカルで多人数を劇として登場させるのは本当に大変だと思う。他のインディーズ映画では決してみれない画をみれた。

ただしそれ以外のパートが全休符状態。主人公がマサとカナコのどっちなのかよく分からなくなるし、二人の感情の変化もよく分からない。単純にドラマとしてのリズムが悪いし、歌唱・ダンスパートとの連係がされていないから、不協和音にしか思えない。

『ラ・ラ・ランド』や『ウエスト・サイド物語』と比べたら~、といったら絶対に『ラ・ラ・ランド』とかのほうが面白いに決まってますが、そんな比較をしたところで意味がない。凸凹ぐあいと一瞬だがきらめくものをみれたらそれで十分なんです。

追記
映画においてリズムが重要であることを改めて感じた。ワンショットしての人物の動きのリズム、人物の感情のリズム、物語全体としての感情のリズム、歌唱・ダンスパートのリズム、それ以外のパートのリズム、パートの連係のリズム。リズムそれ自体が面白かったり、リズム同士が上手く関係していると映画として面白くなるんですよね。とすると、例えば劇伴が挿入された状態でセリフを発するとき、それはある種の歌声になるような気がする。だからこそミュージカルをするためには、それ以外のパートの音楽性を意識しないと面白くはならない。

蛇足
歌唱・ダンスパートで傘が登場しますが、胴ネームバンドは外しましょうよ…