【人間の多面性が随所に描かれていた🎭】
岡田将生の小悪党な顔が見たくて劇場へ。
🍷全体の感想
某映画の"怪物だーれだ"のキャッチコピーをこの作品に譲ってほしい。こんなにピタっとハマるコピーはなかなかないと思う。
🍷岡田将生
岡田将生が主人公だと思ったんだけど違ったみたい。主演は子役（中学生）だったので岡田将生の出番は思ってたより少なめ。キャンキャン騒ぐ周りの人たちに余裕の微笑み返しをするシーンとか最高すぎた。悪い役がとても似合ってたのでこれからも意地悪な役でどんどん活躍して欲しい。
🍷黒木華
黒木華の母親役が最高だった。朗らかな明るさと子どもを守る強さとのバランスがとても良かった。なんとなく"元旦那のせいで強くならざるを得なかった"と思わせるような、彼女の性格を幾層にも重ねた演じ方をしてて黒木華すごいと思った。大好きな女優さん。
🍷アンバランスさ
小悪党と対峙する中学生の関係性がだんだん変化していく様子が良かった。時折、中学生たちのツメの甘さが見え隠れするが、それは脚本の粗さではなく"どんなに賢くても所詮は中学生なんだな"の一点で途端にキャラクターに奥行きが出るから面白い。キャラクター構成としては最適な布陣だと思う。
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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🍷分からなかったシーン
"ナツキがアルバイトして買った"という台詞があったんだけどナツキはまだ13才だからバイトできなくない？年齢を偽って夜の仕事してるようにも見えないし、ここだけ謎だった。何してお金貯めたんだろ。
🍷好きな台詞
「お母さん、このままにさせないから」
（…だったかな。台所のシーンです。）
🍷青年と少年
シンパシーを感じていたのは少年だけで、青年の方は完全に少年を侮っていたのが少しだけ哀しいすれ違いだった。年齢が近かったら、もしかしたら物凄く気が合って、一緒にビッグマネーを手にして、一緒に成り上がれたかもしれないのにね。でもこの構図は少年と悪友にも言えることで、悪友は少年に友情を抱いていたけど、少年は絆を感じていなかったもんね。少年を軸にそれぞれあちこちに矢印が向いてて、面白い人間関係だった。
🍷多面性
少年も悪友も再婚相手も母親も、誰も彼もが色んな顔を使い分けていて、とても"人間"て感じだった。この映画を観ると、俗に言う人の評判は当てにならないという言葉がしっくりくる。あの人はそんな事するような人じゃない、あの人は礼儀正しかった、あいつはやると思ってた。どれも正解で同時に不正解でもあるから人間は面白い。
🍷響かない
父親が財産分与について遺言を残していたシーン、全然感動しなかった。子育てで一番大変なのって"今"じゃん。子どもはまだバイトできる年齢でもないし、親が夜勤で子どもが一人でお留守番するのはめちゃ危険だし…。いざというときの遺産なんて下手したら子どもが成人してから受け取るものだし、この父親は全然分かってないなーって思った。さすがに少年には響くかなって思ったけど。
🍷ラスト
少年が保護される場面で終わっても違和感ないし、どちらで終わっても好きな終わり方だった。それにしても保護支援施設から戻ってきたらまっさきに母親を葬る未来しか見えないから母親は親権放棄して逃げて欲しい…。
🍷その他
・岡田将生だけヨウジヤマモトのお洒落な服着てて、内地の人って感じだった。良かった。
・岡田将生の目的ってやっぱお金目当てってことで良いんだよね…？
・男に尽くすにしては若すぎるよ…😿
・演出の仕方が過剰で、今別のことを企んでます！これは伏線です！があからさまだったのでちょっと萎えた。特にラストの飲み物のシーン。
【余談】
※楽しい話じゃないので読み飛ばして大丈夫です※
もう何回連続か分からないくらい席ガチャ外れてて、3月は厄月かも…。本編が10分近く経過してから、初老の男女がガサガサ音立てながら入場してきて移動して、座ってからも終始ビニール袋を触ってるからずっと音がうるさかった。ちょっと静かになったかなと思ったらまたガサガサいって今度はコンビニ弁当食べ始めるし。弁当？ここで？映画の売店使わないならせめて外で食べてから来ればいいのに。映画のここぞというシーンで割り箸パキって割る音が聞こえてきて最悪だった…。同じ列の人が何度か注意してたけど全く聞く耳持たなくて可哀想だった。遅れて入場&ビニール袋を持参の時点で映画館側も入場を断れば良いのに…。全然没入できなくてほんとに残念。再鑑賞すれば良いとかそういう問題じゃないんだよね。この作品を"初めて観たときの感動"はもう取り返せないんだよ。映画マナー悪い人ばかりに最近当たり過ぎてまぁまぁめげそう。
マナーの悪い人への注意って、こちら側も言い方に気を使うし、逆ギレされたら怖いし、みなさんどうしてますか…？😿
