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トニーとシェリーと魔法の光のnekokatzのレビュー・感想・評価

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最近の映画記録、TIFFの3日目にみた「トニーとシェリーと魔法の光」のこと。アニメーション部門の一本で、チェコのストップモーション作品。
なんと自分の真後ろには監督が座って見ていた。

冒頭、かぶり物マスクの少年トニーが、腰紐を付けられるシーンから始まる。
アパート内に行動が制限されてるトニー、マスクを取ると彼は体中が光を出して発光している。そんなアパートにシェリーという少女の母子が引っ越してきて、彼女は「魔法の光」を出す懐中電灯を持っている…という導入。

パペットやセットはなかなか丁寧。
キャラのパペットは瞼が別付けでややクセがあるが、愛しのクノールやズッキーニほどではない。けっこうカワイイです。
アパートのセット、トニーの秘密の砦など、なかなか美意識を感じさせる。

ただ、視覚的表現がモチーフの中心にあって、話は弱め。
監督トークでは、作品の発想は「弟が髪色でいじめられた」ことだそう。主人公の発光は、メタファーというほどではない。
アパートの地縛霊や魔法の懐中電灯も、ドラマにさほど貢献せず終わる。

視覚的即物性に依存してるが、子供向けとしては悪くないです。
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