イチロヲ

キラー・ナマケモノのイチロヲのレビュー・感想・評価

キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)
3.0
フォロワー数のことばかり気にしている女子大生が、恐怖の殺人ナマケモノを女子寮に引き入れてしまう。人間に殺意を抱くナマケモノの暗躍を描いている、スラッシャー・ムービー。

SNSのフォロワー数でスクール・カーストが形成されている女子寮での物語。凡百のティーンエイジ・スラッシャーそのものであり、美しいティアラをめぐる選挙戦とナマケモノの犯行が同時進行で描かれる。稲光に合わせて接近してくる場面がカッコいい。

アニマトロニクスで表現されたナマケモノは、動きがカクカクしており、重量感が得られない。また、"自然界のナマケモノの生態"がまったく反映されておらず、パソコンを操作したり、トラップを仕掛けたりなど、擬人化されたキャラクター像になっている。

絵面は面白いけれど、「チャイルド・プレイ」のチャッキーを"ナマケモノに置き換えただけの作品"という印象が強いため、「自分が求めていたモノとは違う」という不満感に苛まれる。個人的には、野生のナマケモノがゆっくりと暗躍する様子が見たかった。
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