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ある閉ざされた雪の山荘でのえくりぷすのレビュー・感想・評価

ある閉ざされた雪の山荘で(2024年製作の映画)
3.5
東野圭吾の同名小説を映画化。

劇団水滸のオーディション最終審査で若き劇団員たち7人が貸別荘を訪れる。この別荘は雪で孤立し外部と連絡が取れないという設定で4日間を過ごせという。一夜が明け1人がいなくなっていた。殺人事件が起こったという設定なのか?劇団員たちは本当の殺人事件が起こったのではないかと疑心暗鬼になる。

作中にアガサ・クリスティの名作『そして誰もいなくなった』が登場するように、いわゆるクローズド・サークルもののミステリ。いかにも「新本格ミステリ」が流行った90年代っぽい設定である。

実際に孤立しているのではなく、孤立していないのに孤立しているように振る舞わなければならないというのがこの作品の最大の特徴。

登場人物すべてが俳優であるという設定が、映像化することで何重にも入れ子構造になるのが面白い。

美男美女揃いの俳優陣だが、全員が俳優という設定の本作では違和感がない。演技過剰であってもそれでリアリティを損なうことがない。
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