さよこ

DOGMAN ドッグマンのさよこのレビュー・感想・評価

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)
3.5
【幸せな時間がとても短い…😿】
犬と美女のアクション映画だと思って劇場へ😇

🐑全体の感想
もしも人から「これはジョーカーの幼少期を描いた作品だよ」って紹介されたら信じちゃうかも。そのくらい主人公の人生は不遇続き。

🐑予告との違い
ごりごりのアクション映画だと思って観に行ったので初っ端から不幸な幼少期の回想シーンがあって辛かった。整った顔した少年が酷い仕打ちを受けるのは見てられない…。大人になった彼がアクションするシーンは予告に採用されているあの場面くらいだしスカッとするタイプの映画ではない。

🐑唯一の救い
🐕たちがとても利口で、主人公を慕い、たくさんの仲間たちと一緒に暮らしているところ。あと色んな種類の🐕がいて可愛い。コーギーがとてとて歩いてるの可愛い。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🐑ストーリー
丁寧に描いて欲しいところがすっぽり抜けてたりして、要所要所でエピソードを削っているような感じがして、全体的に粗い仕上がりだなって思った。

🐑盗賊団
犬チャンたちが意気揚々と家に侵入してるの可愛かった。ああいうシーンをたくさん観たかった。

🐑主人公のイキり
主人公は町の青年からマフィアの撃退を依頼されていたけれど、そういう裏稼業を生業としていたのかな?だとしたらもっと色んなエピソードを詰め込んで欲しかった。映画を観た限りじゃ撃退に失敗してるしあんな自信満々な態度で引き受けた主人公がまるでピエロじゃないか。

🐑主人公の危うさ
幼少期は家庭という閉鎖的な場所に飛び込められて、施設では車椅子の生活ゆえ同年代の他者と遊び回ることもできず、職場の人間は自分一人。彼の見えている社会とコミュニティは極めて狭い。だから人生の壁にぶち当たったときに精神はいとも簡単に壊れてしまう。金網をバンバンしながら呻くシーンは怖くて見てられなかった。高揚しながら渡したあの贈り物を嬉しいと思える女性は滅多にいないと思う。これまでなんの音沙汰もなかった人から贈られるには執着の度合いが強すぎてちょっと怖いもん。主人公とカウンセラーとのやり取りでもそうだけも他者との境界線に危うさを感じる。

🐑主人公のヘアメイク
主人公が例の彼になびかなかったのが不思議だったんだけど、そういえば主人公の初恋の人は女性だし、女性的な振る舞いをしてるからって中身が女性というわけではないんだなと思った。彼にとってのヘアメイクは自己表現であり、自分とは遠い人間になるための手段であり、自分を守るための甲冑のようなものなんじゃないかと思った。アクションシーンのときにしてたマリリンを模したメイクがとても綺麗だった。

🐑父親
DV加害者の打たれ弱さは異常。パワハラする人もそうだけど、誰かに反撃されたり自分の立場が崩れそうになった途端に心にダメージ負って鬱になったりこの世を去ろうとする人が驚くほど多いよね。自分の力を誇示する人って"小心者ほどよく吠える"が最悪なカタチで体現してると思う。ちゃんと裁かれてくれ。

🐑残念だったシーン
エディット・ピアフを歌うシーンは明らかな口パクでちょっと萎えちゃった。ホンモノみたいに聞こえたっていう演出かもしれないけど、それならメイクしながら鼻歌まじりに地声で歌うシーンはいらなかったんじゃない?偽物感が際立っちゃわない?て思った。

🐑その他、いろいろ
・🐕の👖攻撃どうやって教えたんだろ
・🐕が料理手伝うの可愛いすぎる
・🐕にリードつけないのは信頼の証かな
・🐕の寿命を考えたら今まで何匹か見送ってる気がするな。でもこの主人公だと火葬も土葬もせず自分の側に置いてそうな気がしてちょっと怖い
・保険会社の動体視力の良さがすごい。
・俺と一緒に泥棒やろうぜ!のお誘いかと思ったのに。口説く演技が上手すぎない?
・家の仕掛け作ったの誰?凄すぎる。
・家も🐕も凶悪すぎて笑った。
・🐕がいたい思いしなくて良かったハラハラした
・🐕にも銃を向けるなんて悪党すぎる
・ラストシーンの意味がちょっと分からなかった⛪
・タイトルに"MAN"が入ってるのにブロンド美女が主人公だと思った自分がいけない🤦
さよこ

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