Airi

哀れなるものたちのAiriのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.4
フランケンシュタインにアリスを掛け合わせウェスアンダーソンのようなアイコニックさにエログロナンセンスを加えユーモアを散らした映画
観終えた今私は好奇心と興味深さに頭をぶち抜かれたような感覚に陥っています

「聖なる鹿殺し」「女王陛下のお気に入り」を手掛けてきた監督ヨルゴス・ランティモス
どうやら彼の世界観にすっかり虜になったようです
グロさ残虐さにエロの描き方が美しい
こだわり抜かれた細部をアップで見せてくれるエンドロールは今までに見た中で1番好きでした

これがゴールデングローブ賞を取りアカデミー賞にも多数ノミネートされているってすごい気がする
衝撃作!と言われればその通りですが評論家の感想も知りたいところ

主演を務めたエマ・ストーン
彼女の演技力がものを言う作品ですが見事に演じ切っていて真骨頂を見た気分です
「LALALAND」「クルエラ」でも凄い!と思えたのにまだまだその演技力を振るっていくエマは期待を超えていく
彼女のシフォンやサテンのドレスと青さを感じるほどの長い黒髪が綺麗でビジュアル的にも最高でした
ヴィジュアルといえばウィレム・デフォーの特殊メイクも素晴らしく登場シーンから恐怖を与える上手い効果が出てるなーヘアメイクさん凄い!
そしてベラに狂わされたどクズなマーク・ラファロ
「始まりの歌」やハルクの印象があったので優しい人のイメージが強かったですが今回は真逆で新鮮
役者陣の入り込み具合がそれぞれ凄かったなぁ

最後に…「賢い女性はセクシーだ」なんて言いますがこの映画を通して賢い女性がなぜこんなにも素敵なのか
それがわかると思います
無邪気さの狂気を纏っていた彼女が知性を持ち我が道を行く姿は自由で美しかった

余談…オチを見て「怪物團」を思い出しますね
Airi

Airi