とある映画の撮影中に失踪した主演俳優・フリオ
当時は自殺したと断定されていた。
それから22年…
親友だった元映画監督・ミゲルは、
フリオの失踪事件を追うテレビ番組で
証言したことをきっかけに、彼の行方を探すことになる。
ビクトル・エリセ監督
「ミツバチのささやき」から31年ぶりの長編新作
…と言っても、エリセ監督の作品を観るのははじめて。
とてもとても静かに丁寧に進んでいく物語です。
勝手ながら、エリセ監督自身が
長編を発表されていなかった31年を
ミゲルの体験に投影させ、
ゆっくりと思い返しているのかなと感じました。
(あくまで推測です)
意図せず記憶を失ってしまうこと
意識して忘れたいと思うこと
それでも失われることのない何か大切なものが
少しずつ見えてくるような感覚でした。
何度となく船を漕いで、私の記憶もところどころ
曖昧なのですが…
物語を楽しむというより、自分を同化させていく
体験をしたような。
ただ、時間と記憶、この体験には
人生経験も必要な気がして
もしかしたら、もう少し年を重ねてからみると
思うことも変わってくるのかなぁと。
で、どんな話でどうなったんだ…って話なのですが、
その説明はあまり重要じゃないかも。
(いやいや、私が分かっていないだけだとは思う)