KnightsofOdessa

首のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

(2023年製作の映画)
3.5
[面従腹背な男たちの戦国ホモソ漫才] 70点

初北野武。文字通り戦国ホモソ漫才である。戦国時代はカリスマたちの悲哀劇という美化が常になされている"コンテンツ"だが、どいつもこいつも自分のことしか考えてない状態を異様にドライに描くことで、脱カリスマ化を図っている。そして行き着く先が"首になっちゃえば全部一緒"というのだから笑ってしまう。足軽から信長までスパッと首が吹っ飛ぶのは実に滑稽だ。全体の構成としては本能寺の変に向かうまでの信長の跡目争いという緩い流れはあれど、基本的には様々な場面でのミニコントを繋ぎ合わせただけで、それはそれで面白いのだが全体としてはバラバラしているという印象を受ける。たけしのボケも半歩遅い。加えて、織田信長と明智光秀、荒木村重らの恋愛関係なども描かれるのだが、どうも昔のテレビの(敢えてこう書くと)"ホモネタ"っぽくて、あまり良い気はしなかった。
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