トムトム

劇場版ブルーロック –EPISODE 凪のトムトムのレビュー・感想・評価

3.0
大人気サッカー漫画の劇場版です。
僕の甥っ子も今作を観て「ハイキュー」を観て始めたバレーをやめてサッカー部に入りました。

ずっとサッカーをやっていた身としては「こんなのサッカーじゃない!」と言いたいところですが、よく考えたら僕も「キャプテン翼」を観てサッカーを始めたので人のことは言えません。

総集編なので仕方ないのかもしれませんがあまりにも構成に問題があるというか詰め込みすぎです。

今作はサッカーにデスゲーム物の要素を加えたフォーマットがとても優れていると思います。
「HUNTER×HUNTER」のハンター試験編や「Major」の夢島編をずっとやるという感じでしょうか。

ここに距離感が近すぎる色々なタイプのイケメンたちをぶち込んでイチャイチャさせるんですから、女性ファンや一部のの男性ファンの取り込みにも余念がありません。

そして勝った相手チームのメンバーを奪っていくシステムが最高です。
大好きだった男子を憎き敵チームの男子に奪われるネトラレ感覚を叩きつけられ、女性ファンも一部の男性ファンも堪らないのかもしれません。

このシークエンスが完全にダイジェストで流れていくのは残念に思えます。

作画自体は綺麗なのですが止め絵はともかく動きを伴うプレイ部分の迫力が足りないように思えるのは演出の問題かもしれません。

ユニークな点としてはライバル視点の総集編なので敵視点で見る理不尽な主人公補正を体験できるところでしょうか。

近作なのでゲーム大好きでやる気の無い気だるげ男子と面倒見の良いお母さん系男子のコンビということで「ハイキュー」の研磨と黒尾をどうしても想起します。

ただ個人的にスポーツ漫画にあるあるな、やる気の無い天才様にやる気を出してもらうために周囲が頑張る系の展開はあまり好きではありません。

「ハイキュー」の研磨はスペック的に優れたキャラというわけでも無いのでヤダ味は少なかったですが。

やはり全体的に駆け足すぎるので原作やアニメ版を見ているファン向け作品ではあると思います。
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