バカ、すんごいバカ。
でも、好き。
ゴジラとコングが並んでダッシュしている本作のトレーラーが公開された時に割とバカにした言説を見かけたのですが、個人的にはゴジラってこう言う感じやんと懐かしい気分になりました。
「シン・ゴジラ」「ゴジラ−1.0」が国内でヒットしたこともあって真面目ゴジラと言いますか第一作の直系作品こそがゴジラだと言う機運が高まりました。
でも僕が子供の頃に再放送やらなんやらで見たゴジラってバカゴジラというか本作みたいな怪獣プロレス系の作品ばかりだったので本作の方がゴジラっぽい感じがありました。
正直前半はかったるいです。
もうほんまどうでも良い話が展開されます。
でも後半は愛すべきバカという感じで嫌いになれませんでしたね。
悪者に支配された街にふらりと現れる腕っぷしの強い風来坊という西部劇テイストのコング兄貴。
このアニキ感とステゴロの強さとぶっきらぼうだが子供に優しい感じはマ・ドンソクを見ているようでした。
無表情なゴジラさんを補うためかメチャメチャ顔芸が豊かなコング兄貴が最高にプリティです。
もう完全に途中しゃべってますよね。
「彼女とか友達欲しー」とか
「あー歯医者行くの憂鬱やわー」とか完全に喋ってましたよね。
途中から完全にヤンキー物というか昭和の番長漫画みたいなノリです。
極悪非道な番長に支配された学園を取り戻すために不倶戴天のライバルであるはずの他校の番長ゴジラさんに共闘を持ち掛けるコング兄貴が最高です。
ここの「ちょ、ちょっと話聞いてや」というコング兄貴の顔芸が最高です。
ここにゴジラさんの幼馴染で美人の生徒会長であるモスラちゃんが「喧嘩してる場合じゃないでしょ」と仲介にくるくだりが最高にバカで大好きです。
ゴジラブレーンバスターも最高です。
極悪の番長のスカーキングの元で虐げられてきた三下ヤンキーのミニコングが一念発起勇気を出す瞬間もヤンキー漫画的でよかったですね。
ストーリー的には「HiGH&LOW WORST X」とほぼ同じ話です。
ゴジラとコング。モスラを相手にするにはスカーキングと冷凍怪獣シーモではちょっと物足りない部分はありましたね。
次作は沢口靖子とビオランテで行きましょうよ。
でもミニラが来そうな気もする……