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almost people
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目次

almost peopleの作品紹介

almost peopleのあらすじ

この映画は、あらかじめ『感情』の⽋けた 4⼈の兄弟姉妹の物語です。 たとえば、喜び。たとえば、怒り。たとえば、楽しみ。たとえば、寂しさ。 彼らは、兄弟姉妹。どこか⾒覚えのある私たちの隣⼈、いや、もしかしたら私たち⾃⾝……︖ 仮に、完全無⽋の感情が備わっているのが『⼈間』の条件なのだとしたら、 彼らは『もうすぐ⼈間』になるでしょう……。 いや、それとも、いつまでも『もうすぐ⼈間』でいいのかもしれません。 そしてその兄弟姉妹を取り巻く、愛おしくもクセのある仲間や恋⼈の物語でもあります。

almost peopleの監督

almost peopleの出演者

原題
公式サイト
https://www.almost-people.com/
製作年
2023年
製作国
日本
上映時間
140分
ジャンル
ドラマ
配給会社
コギトワークス

『almost people』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.8
 人というのはそもそも何らかの欠損を抱えて生まれ、その欠損を埋めるために自分の人生を取り繕う。偶然、そのパズルのピースを埋めるような人に出会えた人はラッキーで、人は奇跡的な誰かに出会いながらも、自身の欠損はそう簡単には埋められない。というか欠損そのものがその人の魅力を形成すると考える私にとっては「もうすぐ人間」という視座はない。都心のレストランに集まった神尾家の4兄弟はどこかぎこちない。画面のルックは都市の風景を切り取るのが絶妙に上手い横浜聡子の演出なのだろうが、オムニバス形式の作品には正直言ってある種の功罪付き纏う。何かの感情に鈍感な人々を扱った作品であることは重々承知しているのだが、作劇的にリレーをしている感覚は正直申し上げてほとんどなく、横浜聡子も石井岳龍も加藤拓人も守屋文雄もそれぞれが好き勝手に自身が作りたかった作品を作っているに過ぎず、それを何らかの「欠損」というテーマで強引に結び付けたい配給側の意図はわかるのだが、個々人の監督にその辺りの認識が浸透しているはとても思えない。一番期期待していたのはやはり石井岳龍の2話目だったが、完全に『ネオ・ウルトラQ』以降の世界観で、今の社畜的な労働問題に怒りを結び付けるのはわかるのだが、革命の元に結束する集団のシュプレヒコールなど、随分過激で突飛だった。しかも2話目だけが音のレンジも烈しくて、最前列で聴くギターのノイズはそれはもう凄かった。

 一番良かったのは横浜聡子の1作目で、喜びの感情を忘れた脚本家の悲喜交々で、中盤から主演俳優の宇野祥平とのロード・ムーヴィーに行き着く辺りの男同士の逡巡が素晴らしい。あのカレー食べませんか?の件も実に横浜聡子らしく、都市の中でもがき続ける主人公・神尾光(嶺豪一)の感情を見事に導き出している。次に良かったのは加藤拓人の3本目で、楽しさがわからない次男の神尾太陽(井之脇海)のエピソードで、受け手に回った木竜麻生の自然な演技には彼女の底知れぬ才能が垣間見え、それでもなおもがき続ける井之脇海の姿にいつも煮え切らない青年期を重ねてしまう。然しながら4話目のブルージーな温泉物語を最後に持って来るのは正直言ってどうなのかと思った。オムニバス形式でそれぞれの物語を語る意思はわかるのだが、普通に横浜聡子監督に全てを任せた方が統一感のある出来の良い作品になった気がしてならない。4人にイニシアチブを預けた時点で映画そのものが散漫になってしまった。もしかしたら4話全てに現れる登場人物として映画の主を1人置けば、もう少しわかりやすくなった気もする。4話目の主演を務めた白田迪巴耶さんは(しらたみはや)と読むらしいが、目力の強い女優さんで今後、注目して行きたい存在感だった。逆にもはや中堅に位置する火水子を演じた柳英里紗さんの作品世界に上手く馴染まない戸惑いは、映画の現場が持つ根源的な生々しさだろう。然し石井岳龍作品に通底する強い女が脆く崩れ去る及び中性的な女性のイメージにはしっかりと当て嵌まっていた。草むらコロコロからの渋川清彦の腕を掴み酩酊する彼女の場面は今作のトンデモ場面だった。
ワンコ

ワンコの感想・評価

4.2
【バランスが大事】

※舞台挨拶付き。

昔、自分で自分に係る喜怒哀楽を考えた時に、「喜び」と「楽しい」は結構重なるかななんて思ったことがあった。

ただ、社会人になってしばらくしてから、僕の親友が、いろいろ大変なことを経験した後、なぜ僕が彼の親友なのか、何が彼にとって良いのか、居心地が良いのかを話してくれた時に、僕自身が敢えてそうしてるわけではなくて、自然と何気にそうしていたことだったので、なんかとても嬉しくて、これはまさに「喜」だなと、「楽しい」とは違うなと考えたことを思い出した。

この「almost people」は、実は、木竜麻生さん好きなもんで観に行ったのだけれども、四人兄弟姉妹それぞれに対応した喜怒哀楽のオムニバスストーリーを四人が揃う場面も入れて紡ぐ作品で、思いがけず面白かった。

喜びと楽しさについては、前段で書いた通りだが、”ぜぇぜぇするくらい”楽しいと感じることは、子供の頃の方が圧倒的に多かったような気がする。
だから、子供には、親とでも、兄弟同士でも、友達とでも思いっきり遊ぶ時間はものすごく大事なんだと思う。

そうすれば、逆説的に淋しい気持ちを感じる下地も出来上がるんじゃないだろうか。喜怒哀楽はいろんなところで密接に繋がっている気がする。

そして、大人になって社会との関わりが大きくなると怒ることが増えるような気がする。

映画では、ブラック企業への怒りをモチーフにしていたように思うけれども、今はまさにジャニーズ問題が世の中を賑わしている。
だが、所謂メディアも意見を述べるタレントもかなりインチキだ。実は、これにも腹が立つ😆

テレビや新聞の対応を批判しているネットニュースでたまに目にするポストセブンも、新潮デイリーも、現代ビジネスも大元はコンビニに並ぶ週刊誌だし、同じ穴のムジナじゃないのか。

ジャニーズ叩きは、正義の暴走だといって、ジャニーズ批判を批判する爆笑問題の太田光も落語家の立川志らくも、アンチテーゼを気取っているのかもしれないが、この問題の本質は違うだろうと思う。それに彼らは被害者に対し、優に万を超える誹謗中傷が行われていることや、おおよそ噂を知った上でジャニー喜多川を礼賛するような発言を繰り返していたタレントに関しては何も言わない。

とにかく、弁護士の紀藤さんなど一部の法律家が言っているように、これを会社の役員或いはマネジメントとして認識し放置していた場合には、現行法で刑事罰に問うことが出来るし、社会システムとしては、そこが重要なのだ。周りでギャーギャー騒ぐより、法的に詳(つまび)らかにする方が、今後の性的虐待の低減にも寄与できるのだ。

まあ、とにかく怒りはあまり健康的ではない気がする。

ところで、花子がマッキーに結婚しようと言う。な〜んだ、淋しいこと知ってんじゃんって、まあ、当たり前か。

ちなみに、木竜麻生さん、相変わらず良かった。これぞ、喜びと、映画の楽しさ😆

そして、なんと言っても、バランスが大切なのさ。
教授

教授の感想・評価

-
「喜怒哀楽」それぞれの感情が欠落した4人の兄妹たちのそれぞれのエピソードをオムニバスという形式と(なるべく)一本の映画としてシームレスに繋ぐような試み、という形で製作された「コンセプチュアル」な作品。

という頭でっかちな設定が、正直上手く機能しているかは疑問。
物語としての「縛り」が、かなり前傾化している為、作品としてそもそものテーマの面白さがイマイチよくわからない印象。

4エピソードを4人の監督が演出している為、それぞれの監督の個性というのは、色濃く反映されている面白さはある。
それがやはり「オムニバス」として強調されてしまっている為、その「シームレス」という「微妙なライン」は立ち消えてしまっている。
その為、そもそもの「兄妹」という設定が脚本上機能しているとは言い難い。

残念ながら「喜」のエピソードとなる横浜聡子監督のエピソードは非常にテーマに接近し過ぎて凡庸な印象。
「喜び」の実感が得られない以上に光(嶺豪一)のキャラクター(人間性)が「欠落」が強調され過ぎていて、脚本家としての「洞察力」に欠けて見える点が残念。

「怒」のエピソード。石井岳龍監督のエピソードは、まさに「石井ワールド」の現代版という形でさすがというか、相変わらずというか。石井監督のファンとしては、作品の出来不出来よりも、彼の「長所」としての「ズレまくっている」狂気が炸裂していて「異物」としての楽しさがある。

「哀」のエピソード、加藤拓人監督は「哀」というよりは「虚無」とか「寂しさ」に近いニュアンスで、テーマ感はないが、映画としての面白さは堪能できる。
数作観ただけなので、これまであまり強い印象はなかった木竜麻生がとても魅力的に写った。
本エピソードも全体的には感情の欠落が著しい太陽(井之脇海)の辛気臭さ、鬱陶しさを、払拭する意味でも鬼竜麻生の魅力があって活きていた感じ。

守屋文雄監督の「楽」のエピソードの唐突さ、ぶっ飛んだ思い切りの良い作劇は、ぶつ切りの展開ながらダイナミックで面白い。
余計な説明やディテールを省いて、末妹の花子(白田迪巴耶)とマッキー(岩谷健司)の生徒と教師の関係性の変化だけを追い爽やかに決着する演技的な説得力と演出の潔さによって堂々とクライマックスまで持っていく手際が見事。

日本映画の持つ、狭い世界観の中で「関係性のドラマ」だけで勝負する面白みと、それ故のスケール感の乏しさ、もはやこういった世界観でしか映画を製作できない貧しさのようなものも感じる。
そこで発するメッセージも、石井監督のブッ飛び具合は別として、テーマに対して新味は感じにくい。
それでも孤軍奮闘しながら、それなりには面白いところも多く、応援したい気持ちになるのも本音。

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