鎌谷ミキ

夜明けのすべての鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.5
【"普通"ならくっつきそう。でも、そして…】

[あらすじ]
月に1度、苛立ちを抑えられなくなるPMSの藤沢美紗(上白石萌音)が、転職してきたパニック障害の山添孝俊(松村北斗)を怒ったことがきっかけで親しくなっていく。
瀬尾まいこの同名小説を、連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』の松村北斗と上白石萌音のW主演で映画化した。

[レビュー]
これもやっと見に行けた😆夕方ばかりだったし、モーニングショーしか行ける時間ないって、拷問!(片頭痛持ちだから朝が調子悪い)
スッキリしたけど、ちょっとストレスだわ…(理由はコメント欄にて)

『PERFECT DAYS』と本作が今上映してるのって、最高。日常にこそ意味があるという、何気ない日々を切り取った二本はしご鑑賞ができるこの状況を上手く使って!

三宅唱監督は『ケイコ目を澄ませて』の人です。本作はノーマークながら、その監督ならトレンド上がって納得!そして、やっぱり納得!!音楽は最小限(水の流れのようなBGMが何度も流れる)あくまで日常を切り取っている作品だということが、エンドロールでもわかる。あれ『PERFECT DAYS』超えちゃったよ。

二人の演技も勿論よかった!「PMSとパニック障害、違うくないですか?」この辺のやりとりとか面白い。確かに同じ薬飲んでても、症状は人それぞれ。「お互い辛いけど、頑張ろう」とはよく言うものの、それって本当にわかってる?ってことだもんね。深いな…小説のセリフなのか、監督の言葉なのかわからないけれど、なんだかリアリティ感じちゃいました。

私もマイノリティの端くれ、生きづらい。でも、生きてかなきゃいけない。二人を育てないといけない。弱音は滅多に吐かないようにしてるけれど、弱い所は弱いで認めてしまえばいいんだ。カバーする方法を見つけていくような話かと思ったんだけど。解決はどちらも難しいからね…理解者は、いるんです。どこかには。この会社に入社したい(切実)

弱き者にそっと背中を押してくれる。そんな作品だと思いました。移動型プラネタリウムの話なので、そっと夜空を見上げたくなる。

[パンフ]1000円だけど、写真多めの40p!
普通のパンフだと脇役は簡単な紹介文と写真だけというのがほとんどだと思いますが、監督と脚本家によるキャラクター紹介が載ってます(脇役でも1ページ紹介という大盤振る舞い)これは芸が細かい。本編では描かれなかった(小説には綴られいる?)山添のパニック障害が起きた細かい状況などが記されてます(セリフのみだったのでありがたい)

主役✕監督対談は珍しくないけど、ヒロイン✕原作者なんてあまりみたことない。少なくとも、私が持ってるパンフでは初めて。

…これは★加点案件です。流石にそこまで"ドラマ"を盛り込んでいったら、2時間所か、何時間ドラマですかという長さになる。これは買ってよかったですよ👍小説読んでみてもいいけどなぁ、時間が…

↓ちょっとグチりたい、気分よかったのに…
鎌谷ミキ

鎌谷ミキ