澄夏

夜明けのすべての澄夏のレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0
人という漢字は、人と人とが支え合う様子を模してできたという話を聞いたことがある。そうかもしれないと感じられた映画だった。会社の同僚という比較的遠目の関係だけど、相手のことは助けられるかもと大切にしあう関係が、私の心にあたたかい光を灯してくれた。お互いが自分の病気を打ち明けるシーンが特に印象に残った。「病気それぞれの症状が違う」同じ薬をつかうものなどは似た区分と勝手に決められがちということに気付かされ、はっとした。人は病気の人を見ると、「大丈夫?」と無意識に言ってしまう生き物だ。その部分がお節介と思う人がいることを知ることができた作品だった。人と人とが存在するだけで、思いを馳せるだけで、人は救われ、奈落の底の淵から立ち上がれるのかもしれないと思わせてくれました。
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