ラブストーリーにはあまり食指が動かないが、これは好きなタイプの映画だった。
ビフォア3部作のような感じなのかなーと思っていたけれど、個人的には『おもひでぽろぽろ』を観た後の余韻に似てるなと感じた。
あの頃の自分を思い返して、生きてきた人生や今の自分を見つめる。
同世代の30代の今だからこそ、分かるなーと思う部分が大きいのかもしれない。
ラストシーンが好きだった。
多くを語られないからこそ、観た人の人生に重ねて観たり余白を楽しむ作品だと思うので、
歩んできた人生や世代、性別によって、解釈や感想は分かれそう。
あと、単純にどこを切り取っても絵になる場面ばかりで美しかったし、左と右の意味の解説も読んでなるほどなーと思った。
良質な映画だと思うけれど、アメリカではどんな部分が評価されたのかは気になる。
イニョンというアジア的な価値観が魅力的だったのか、韓国系アメリカ人とユダヤ人の夫婦というのが共感を得やすい題材だったのか。
あの夫の存在はすごく良かった。