ハンスウ

あしたの少女のハンスウのレビュー・感想・評価

あしたの少女(2022年製作の映画)
3.8
ネタバレしてるよ……

またしても、韓国の実話を元にした作品……。こういう映画を作って上映しても、例えば韓国内だったら小ヒット飛ばしたとしても100万人見るか見ないか、くらいですよね。はっきり言ってそれじゃ意味ないと思うんですよね。本来ならマスコミ各社が競い合うようにしてトップニュース扱いで報じるべきネタだと思います。それで国民が騒ぎ出して初めて政治も動き出すと思うんですよね。でも、せいぜいこの映画がちょこっと公開された程度で終わってしまいます。

監督は世の中を変える気は無いかもしれない。せめて作品にして残しておこうくらいの気持ちなのか、いや、わからないですけど、これだけの社会的なテーマをやって世の中を変えたいという考えであれば映画など作らずに、本当はその人は政治家を目指さなきゃだめですよね。映画では世の中は変わらないですから。でもこの監督はテーマと真摯に向き合って考えたんだろうなあというのは伝わってきました。

日本で言えば商業高校のような高校があって、そこの高校生が企業に実習生として働きに出るというのがあるんだそうです。ところがその会社はブラック企業で、働けば働くほど従業員たちは病んでしまって自ら命を絶ってしまうと。そんなことが起こってしまうのはなぜか? そこにはあまりにもずさんな社会の仕組みがありました、っていう話でした。

これを日本に置き換えて思い出すのは、外国人を技能実習と称して日本で働かせる制度だかシステムだか、ありますよね。多くの外国人たちが逃げ出したり、暴力を振るわれたり、死んでしまったりという問題があります。元総理のアベは外国人労働者のことを「単なる労働力」などと言い放っていたことがありましたが……。

この映画では韓国の自国の10代の高校生が日本のそれと似たような犠牲になっているということなんですよ。学校や企業や、あと教育庁というのが出てくるけど、日本の教育委員会みたいなもんかな? などの立派な大人たちは高校生を犠牲にしてまで実績をあげたいと、ほざくんです……そうしないと予算がつかないと……。怖いでしょ。怖いですよ。以上です。もう、何も書けないスよ😨……
ハンスウ

ハンスウ