むらむら

ウンチク/うんこが地球を救うのむらむらのレビュー・感想・評価

5.0
普段はネット予約でチケットを購入して、準備万端で映画鑑賞する俺なのだが、今回は違う。

なんせウンコをテーマにしたドキュメンタリー。タイトルにも「ウンコ」が見事に入っている。

ってことは、受付のお姉さんからチケットを購入すれば……。

( ・∀・) 「ウンコください!」
J||‘▿‘||レ 「ウンコですね! どちらにお座りですか?」
( ・∀・) 「べ、便器……いや座席はU列のココでお願いします」
J||‘▿‘||レ 「Uのココですね。かしこまりました。はい、ウンコです!」

こんな会話が繰り広げられるに違いない。

ついでに言うと、受付のお姉さんは、おそらく乃木坂46にいるような清楚なお姉さんなハズ。

しかも、新宿の某上映館のホームページには

「スペシャルな入場者特典あり!」

と書いてあるではないか。

これはもしかして、お姉さんからの……ゴクリ……スペシャルな入場特典なのでは……。

配給会社の「エクストリーム」。エクストリームなだけに、相当、エクストリームなことをやってくれるに違いないぜ!!

と、ワクワクした気持ちで、11月3日、文化の日に

「『文化』と『ウンコ』ってちょっと韻を踏んでるよね!」

と滅茶苦茶な理由を付けて鑑賞。

アオリに「全世界待望!」って書いてある割に、レビューがまだ19本しかあがってなくても気にしない。

というわけで、劇場に到着。

受付してくれたのは……。

ガタイの良いお兄さん。

……('A`) 。

('A`)   「……ウンコ一枚ください」
┌(┌^o^)┐「ウッス! ウンコ、一枚っスね」
('A`)   「……」

いきなり出鼻を挫かれる俺。

しかも入場者特典は……普通にポストカード。

(´·ω·`)……。

なんやこれ! 全くエクストリームでも何でもないやん! 「RRR」の特典と同じやん!

そう思ってよくよく配給会社を見てみると、「エクストリーム」は旧「トカナ」。くっそ、また騙されてしまった……。

……気を取り直して、作品の感想に移る。

内容は、ウンコをテーマにしたドキュメンタリー。人間の一生で生み出されるウンコは平均12トン。排泄されて処理されるだけと思われているウンコだが、実は様々な使い道がある、という、NHK教育テレビでやってそうな話。

そして、ナレーションは、男性イケメン声優の鈴木達央。

……。

こういうときこそ女性アイドルを声優に使えよ!!

「アニメの声はプロの声優が当ててたほうがいい(ビシッ!)」と声優原理主義を貫いてるキモオタな俺でも、この作品には女性アイドルを起用すべきだと断言できるぜ……くそっ、千載一遇のチャンスやろ……。

それとも何? 昨年鬼畜不倫でミソ(クソではない)を付けた鈴木達央を起用することで

「お前が一番ウンコやん!」

って言わせたい高度な仕込みなワケ?

確かに、イケメンで売り出してた過去を気にせず「ウンコー! ウンコー!」とひたすら絶叫する鈴木達央の姿には好感が持てたけどさ。あと、脳内で草なぎ剛の「シンゴー! シンゴー!」を思い出したけどさ。

ともあれ、作品の内容自体は、とても興味を惹かれるものだった。

ウンコからレアメタルが取れる話。
ウンコは月面にも残されている話。
ウンコから真水を作るビルゲイツ。

俺の知らなかったウンコのウンチクが山盛り。

中でも、ウンコを食べる動物が意外に多いってのには驚いた。ウンコ食べるのは、スカトロAVマニアだけだと思ってたので、一つ利口になった気がする。何の役に立つかは分からないが……。

もうひとつ気に入ったのは、ウンコが爆弾製造に使えるというエピソード。

第二次世界大戦中、ドイツ軍は、ウンコから取れる硝酸カリウムを求めて、戦場でウンコを集めていた。硝酸カリウムからは、火薬が精製できるのだ。

それを知ったイギリス軍。ウンコ型の爆弾を使って、ドイツ軍をおびき寄せて、倒していったという。おそらくこんな感じで。

独🇩🇪) ●ヽ(゚∇゚ )ノ ウンコダー! 
英🇬🇧) ( ・∀・)オッ ウンコ スキ ナノネ
独🇩🇪) ヽ( ゚∀゚)ノ● マタウンコダ-! 
英🇬🇧) ( ・∀・)つ三三💣 ウンコクラエ-!
独🇩🇪) ●ヽ(゚∀゚)ノ💣 ウヒョーイタダキマース
英🇬🇧) ( ・∀・)ウンコ💩ジャナイヨ バクダン💣 ダヨー
独🇩🇪) ウワーン 💥)´Д`(💥 ドカーン!!

こんな感じだったのだろうか。

ウンコを探して戦場に散った、最前線のドイツ兵たちの勇姿にちょっと泣けてきた。

俺、思い返してみると、インドでは道端に落ちてる牛のウンコを集めてるオッサンがいて「乾かして燃料にするんだ」と聞いて感心したこともあるし、インドネシアではジャコウネコにコーヒー豆を食べさせて、ウンコとして出てきた豆で珈琲を入れる「ルアックコーヒー」というご当地コーヒーを嗜んだこともある。

ウンコは忌み嫌うべきものではない。むしろ、人類・ひいては地球の役に立っているのだ。

(ここから自分語り)

俺が中学の男子寮にいたときのこと。寮の風呂で、十数人の寮生と共に湯船に浸かっていたことを思い出す。

のんびりお風呂を楽しんでいるところに、誰かの叫び声が轟いた。

「ウンコだーーーーっ!!」

一斉に湯船から飛び出る寮生たちに紛れて、俺もフルチンで湯船から飛び出した。見ると、誰もいない湯船に、茶色くて細長い物体がプカプカと浮いている……。

「くっせー!」
「きたねー!」

俺も同級生に混じって、その寂しげなウンコに向かって罵詈雑言を浴びせていたが、いまなら違う。そのウンコも、誰かの体を通って、出てきてはいけない場所で産み落とされただけなのだ。まるでトイレで産み落とされる嬰児のように。ウンコに罪はない。今の俺なら、そっと、そのウンコを抱きしめて、こう叫んでいることだろう。

「ウンコは友達!」

あまりにウンコウンコ書きすぎたので、最後バランスとって、ちょっとキャプテン翼というか、ポエムな感じでまとめてみたのだが、いかがだったであろうか。

しかし、この作品に出てくる人たち、みんな喜々としてウンコのことを語ってくれてるのはポイント高かった。

ウンコは人を笑顔にする。ウンコは世の中を平和にする。北朝鮮から多くのミサイルが届いている昨今であるが、俺は北朝鮮に、この言葉を投げつけたい。

( ^∇^)ノ<ウンコー!

(おしまい)
むらむら

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