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正欲のヘイヘイのレビュー・感想・評価

正欲(2023年製作の映画)
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鑑賞記録ではなくメモとして
キネマ旬報の12月号を読んでいて、精神科医の斎藤環氏が『正欲』について寄稿した批評文が興味深かったので以下抜粋して引用。

まず、フェティシズムの根源にあるのは女性性器を目撃した経験のトラウマであると。

その結果フェチの対象は、女性性器に向かう過程のどこかに関心が固定されることで生じるとフロイトは考えた。布や下着のそれは、性器を覆うものとして。足フェチは、下から接近しようとする際に生じる。

いわゆるフェチというものが男性に多いことや異性愛と両立してることに対して説明として有効な考え、と説明していてちょっと納得してしまいました💡

大学の卒論で自分はブラックスワンを題材に”映画作品における通過儀礼”について書いたのですが、その際に斎藤環氏の「生き延びるためのラカン」と「母は娘の人生を支配する」を引用したんですよね。その時も思いましたが、やっぱり専門家の視点はおもしろいなぁと。人間って不思議です。

意識や思考のさらに外にある”本能”という存在は厄介なもんです。

「あってはならない感情」は存在しない。
だから、「あってはならない欲望」も存在しない。

ん〜、普段考えないけど、こういうことで悩んでる人もたくさんいるのかもしれないです。

原作の朝井リョウ氏も題材のチョイス、というか懐が深い作家さんだなぁと。原作から結構省かれた部分あるみたいなのでそっちも読みたい。

ただ、すべての考えを台詞で説明しちゃうとこは、何とかならんかね、とも思いました😔

東野綾香さんの出演シーンはどれも印象的でした✨
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