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サントメール ある被告のRIOのレビュー・感想・評価

サントメール ある被告(2022年製作の映画)
3.7
世界の1部になれない存在たち

壁に遮られ誰からも見られずに生まれて
祝福を受ける前に死んでいく哀しい命

前にある筋のお仕事をされてる方から聞いた話で人間というのは気付かれずに亡くなっても必ずその死をある形で知らせるんだそうです

子から見た 親から見た不条理
男から見た女から見た不条理
ありのままを受け止めきれず脱線する

ロランスを取り巻いている話 印象は混乱と疎外感でしかない

ロランスの前に立ちはだかる問題に1人で考えることが出来ない 助けて欲しいと言えない彼女には必然のように起きたこと

真実をはぐらかす詩のような言葉に同情することはなかった
起きてしまったことは元には戻らない

子供をお腹に宿すお母さんの体は犠牲的な状況にある 命を育みつつ その体を正常に持っていこうとする健気な肉体の動きを少しでも知っていったら子供は勿論 ロランスをも大切に出来たのではないかなと思いました
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