"世界中が知る大スターになるわ…私は特別なの…"
1918年、スクリーンに広がる華やかな世界に憧れるパール…だが現実は厳格な母の元、重い病気の父と農場の仕事に明け暮れ、田舎から出る事が出来ないでいた…
母に内緒で観た映画館で映写技師と知り合い、自分が知らない世界を垣間見たパールは、益々外の世界への憧れを強くする…
そんな時、巡回慰問のショーの為、ダンサーのオーディションが開かれることを知ったパールは、母に内緒でオーディションを受けようとするが、母は全てを知っていた…そう、パールの全てを…
"お前をこの農場から出さない…お前は一生農場から出られない"…
前作"X"の前日譚となる三部作の2作目…
前作はトビー・フーパー色の色濃い、ざらついた画面作りが特長のスラッシャー映画でしたが、納屋の扉が静かに開いた先には、総天然色のキラキラとした少女漫画のような世界が広がる一方で何処か不安定で不安を煽る若きパールが登場します。
そこは、前作とうって変わって、サイコホラーな世界…
ミア・ゴスの狂気の怪演＋そんなに多い訳ではありませんが、明るい日差しの中で繰り広げられるゴア描写が作品自体をギュッと締めています。
前作に比べて、格段にテンポが良く、私的には今作の方が好み…
映写技師から観せらるポルノ・フィルム、前作に繋がる重要なセリフも飛び出し、構成は見事の一言…
今作の製作も兼ねているミア・ゴスのキレっぷり抜群の長セリフでは、その表情に至るまで凄まじい…エンド・クレジットに流れるパールの泣き笑いの表情の怖さと言ったら…そりゃあもうね…
これで3作目はどうなっていくのか…めちゃめちゃ楽しみなんですけど…
