すごく好きだった。全員、愛が目からこぼれ落ちていてすごい。迷いや不安はあれど、愛に隙がなくて、後半の展開がぜんぜん綺麗事に見えない。そりゃ帰って即冷凍しちゃうよね。
とくに鈴木亮平が演じる浩輔の、身体と心が繋がっているのがよかった。膝から崩れ落ちるし、手の甲を噛むし、車椅子だってキビキビ押すし、あそこで眉毛を整える人だ。それに呼応するみたいに、わたしのみぞおちもぎゅーっとなって、膝を抱えながら泣いた。でも心地よい時間だった。
自分に言い聞かせるみたいに、なかったことにしないように、高い梨を買い続けることも、それが普通の梨じゃ満たされないことも、よくわかる。免罪符みたいなもんでエゴでしかなくて、それでいいんだよな。
これにグッとくるということは、私もきっとgiveを愛だと思ってるんだろうか。
田舎帰ると柄本明でてくるところとか、恋愛で浮かれる浩輔が食べるケーキがパリセヴェイユのケーキなのとか、鈴木亮平には小さめの椅子とか、突然のミュージカルとかもツボで、この作品好きや〜〜になった。
最初の方は人がカメラ動かしてるな〜近いな〜みたいなカットが少しだけ気になったのだけど、後半からはそんなのが全部気にならなくなって、むしろそれが良さだった。
