MCUやDCといったアメコミ好きには文句なしにオススメしたい、フランス発のスーパーヒーローパロディ映画。
冒頭のMARVELロゴそっくりなアニメーションからして気合入ってる! と驚愕してたら、きっかり3分で下ネタ開始。それでこそ俺たちのフィリップ・ラショー。全くブレてなくて最高。
「シティーハンター」「シティーコップ」「ヒャッハー!」など、フィリップ・ラショー作品は、ドリフを観て育ったとしか思えない、「ウンコチンチン」レベルの下ネタ満載。フランスの志村けんの異名(※俺が名付けた)は伊達じゃない。
さらに今回の作品では
「売れない役者のラショーがヒーロー映画の主役に抜擢されて、バッドマン衣装を着たまま記憶喪失になる」
という都合の良い設定なので、アメコミネタもわんさか詰め込まれてる。
MCUとかDCを語れるほどのマニアではない俺でも、「これ、観たことある!」ってシーンがいっぱい。スパイダーマンのキスシーン、外階段で踊るジョーカー、そしてアベンジャーズの最終決戦……パクリすれすれの劇伴と相まって、各シーンのクオリティも無駄に高い。
おそらく「このシーンとこのシーンとこのシーンをやろう」ってパロディのネタを考えた上で、それを脚本に落とし込んでいるのだと推測するが、非常によく考え抜かれてる。伏線も全回収してくれて、最後は父と子の物語としてキッチリ完結してるところも股間……いや好感がモテる。
個人的にはジョーカーが、白塗りした内田裕也にしか見えなかったのと、後半唐突に出てくるアイアンマンだけ、作りがやたら投げやりだったのがツボだった。
これだけクオリティ高いと、そのうち本物のMCUにラショーが出演する日も近いんじゃないか。
ケヴィン・ファイギさん、ここ見てたら、サノス役でいいので、ぜひ一考のほど、よろしくお願いします。
(おしまい)