keibaba08

イル・ポスティーノのkeibaba08のレビュー・感想・評価

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)
4.5
1950年代、ナポリ沖の小島に
チリの国民的詩人パブロネルーダ
が亡命してきた。

島の貧しい若者マリオは、世界中
から彼に送られてくる手紙を配達
する仕事を引き受けることに。

彼との交流の中で、次第に言葉の
持つ力に魅了されていくマリオは
彼の励ましもあり、

想いを寄せている島で一番の美女
に、愛の言葉を送り続けるという
物語。

実在の詩人パブロネルーダが亡命
した史実から発想得て架空の漁村
を舞台に展開。

郵便配達を続けるうちに、次第に
打ち解けていくマリオとネルーダ
の友情に心を揺さぶられます。

島の雰囲気や彼らの服装に加えて
当時のフィルムの映像の風合いも
ノスタルジックな気持ちにさせて
くれます。

CGや、デジタル技術を駆使した
映像はもちろん素晴らしいですが
真逆のものにも魅力を感じます。

意味性は利便性と比べて、非常に
複雑で基準も曖昧ですが、その分
奥が深く、考えることは楽しいと
私は思います。

マリオ役マッシモトロイージさん
は心臓病で余命宣告を受けながら
撮影に臨み、完成後41才の若さ
でこの世を去ったとのこと。

会社の先輩からのオススメでした
が、とても素晴らしい作品でした
ので、ご興味ある方は是非ご観賞
頂ければと思います。

君が読んだ詩を、別の言葉で表現
することはできない。
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