キャスティングに成功している作品。
冒頭のシーンは、綾瀬はるかと野村萬斎。
「この作品のストーリーや世界観は脇役が作ります。
綾瀬はるかはアクションに集中しています」と宣言しているようだったが、まさにそのような展開であった。
長谷川博己、阿部サダヲ、佐藤二郎、橋爪功、
そして小役人感満点の板尾創路と吹越満。
綾瀬はるかの味方であるシシドカフカ、古川琴音も良かった。
(古川琴音は、濱口竜介の「偶然と想像」での演技が非常に印象的だが、本作でもギアが入っているときとそうでないときのギャップと殺気が別人のように使い分けられていた。これからどんどん前に出てくると思う)
何よりもトヨエツですな。
本作も2時間30分の尺で
実際に登場するのは10分前後だが、強烈な印象を残している。
岩井俊二の「ラストレター」のときと同様に怪演としか言えない存在感。
綾瀬はるかのガンアクション、とても良かったです。
チョウ・ユンファばりの二丁拳銃とか、
エノケンの「東京節」を蓄音機でかけながらの銃撃戦とか。
「キングダム 運命の炎」では清野菜名の殺陣が光っていたが、
立て続けに女優のアクションが印象に残る作品に出会った。
時代考証、当時の世界情勢とかあまり深く考えずに
ただアクションを見に行けば良いと思う。
エンタメなのでね。