カネコ

ハッチング―孵化―のカネコのレビュー・感想・評価

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)
3.3
メインビジュアルの仮面を付けた家族と卵を抱える美少女が気になって鑑賞。
可愛いメインビジュアルからは想像つかない程グロ多めでおぞましい作品だった。

デコレーションケーキのような可愛い家で暮らす父・母・姉・弟の4人家族。
母親は動画配信者で素敵なフィンランドの生活をアップしている。
自慢の娘は体操の大会で優勝を目指して邁進中。

冒頭の素敵なお家にカラスが飛び込んで来るシーンから不穏で母親、娘の暴力性が見え隠れしている。

とにかく一番怖かったのは母親だった。キラキラの動画投稿しながら裏の顔。
『時々大人には必要なのよ。特別な友達が。』と娘に言い放って不倫の開き直りすごい。やべー母親。
こういうのをオープンリレーションシップて言うのかな。この関係はグロいです。

母親は美人で若い頃は体操で優勝したり、現在はインフルエンサーで良くも悪くもカリスマ性があって人との関係が自分中心。
自分に似た美しい娘は友達のように扱い自分の理想を押し付ける。
対して夫と夫似の息子には徹底して塩対応。夫も空気のように振る舞ってるのが不気味。
弟は母親の愛情が欲しくて姉に嫉妬している。将来が心配。

娘は良い子でいる為に母親に愛されたい思いが自分の本音嫉妬、疑念、憎悪を卵に閉じ込めた。

てかけっこう早い段階で卵が孵化した。
てっきり同じ北欧ホラーのLAMBくらい生まれるまでを引っ張るかと思ってたので意外だった。

この母娘の関係は楳図かずおの洗礼に似てる。強いストレスから別人格を作り出した娘。
生まれたやつがチキンジョージっぽいし。

母親と脳を入れ替えた妄想で母親になりきる洗礼のさくらと同じで娘の思いはどんな母親でも愛されたいという気持ちがモンスターを生むんだと思った。

フィンランドの挨拶モイ可愛い。
カネコ

カネコ