☆☆自称本人、オレオレ詐欺的?ミステリードラマの良品。
レビューを書いてる時点で、Filmarksの瞳マークが2桁と少ない。
WOWOWのスポットドラマ枠でさほど多くの人の目に触れてないからなのか、動画配信サービスで一定期間さらされれば、評価も変わってくるかもしれない。
というのも、これ、かなりおもしろかったのです。
ある村の少年、少女がある日を境に忽然と行方不明となる。
ミステリーの1丁目1番地のような展開から始まるやいなや、フィルムが早送りされあっという間に25年が経過する。
時の流れは容赦なく、少年少女の親らは失意のはて、引退して介護施設へ入っていたり、兄弟姉妹、友達連中はとっくに結婚したり、子供がいたり、ビジネスで成功したりと大人になっている。
そんな村に突如として、行方知らずだった少年が
「俺、俺!俺だよ!俺!オレフじゃなくて、オラフだよ!」
と帰ってくる(笑)
一緒に行方不明となった女の子はどうなったのか?
まず真っ先にこの質問を本人に突きつけるも、なぜか要を得ない。
というのも、当人、記憶喪失なのだ。
記憶喪失だから、失踪理由も、女の子の行方もわからないという。
え?じゃあなんでこの村に戻れたの?
もしかして本人じゃないんじゃないの?
いやいや、大富豪の跡取りでもなさそうだし、本人じゃなかったら自称本人の狙いは?
などなど、謎が謎を呼び、村中がざわつきだすなか、最初の事件が。
当人も薄っすらと記憶が蘇ってきたり、DNA検査なんかもやりだしたりと・・・
そう、この物語の核は、
「戻ってきた本人が本当に本人なのか?」
という1点にかかってる。
最後の最後に本当のことがわかり、謎の回収が始まる。
ああ、そうなのか、なるほど~
全体として、もう少しばかり救いがあればと思った。
真犯人の殺人現場の回想シーンってあったっけ?(ここは自分の記憶違いかもしれませんが)など、気になる点もあれど、総じて、ミステリードラマの完成度は高く、合格点を上げたい。
自分も村人の一人になった気持ちで推理しながら観るのが楽しかった。